matchypotter

ウルトラマンゼアスのmatchypotterのレビュー・感想・評価

ウルトラマンゼアス(1996年製作の映画)
3.3
『ウルトラマンゼアス』。
亜流のウルトラの戦士。出光興産がタイアップして生まれ出た戦士。ピカリの国からやってきたちょっと頼りないウルトラマン。

ウルトラマン生誕30周年の記念的なキャラクターだが、とんねるずが出ててなかなかクセが強い仕上がり。

しかしながら、根底はシンプルで、ゴミや汚れなど地球にとっては環境破壊的なテーマがあり、それにどう立ち向かうか。
そこも少し人間じみてて、潔癖レベルで汚れを完全に嫌うのも、それはそれで人間らしく生きることもできないという面も描く。その辺はさすが出光。

生誕作品だけあって、初代の科学特捜隊のメンツもカメオ的に出演してる。あの頃は怪獣に立ち向かってた彼らがまた一風変わった瞬間的な出演。普通の一般人として出てくる様に意外性を感じる。

鹿賀丈史、こういう役、ほんとよく似合う。彼の敵役としての存在感がもはやとんねるずやデーブの存在感を食うほどの役者としてのプロフェッショナルさを感じずにはいられない。

とんねるずの2人もものすごいクセのあるキャラクターに仕上げてきてて、頼れるんだか、抜けてるんだが、勇敢なんだか、バカなんだか。それでも、なんやかんやとそれなりに活躍しそうでしてない感じが彼ららしい。

ゼアス自体が頼りなく、人間の方でも半人前だし、光の戦士としても未熟。
その設定によって、普通の人間と同じ目線で、人類と一緒に学び、成長しようとする等身大の物語になってる。

崇高で謎の光の巨人のヒロイズムよりも、人の生活における道徳や倫理、ヒューマニズムをキッズ目線でも感じられるシリーズ、それがゼアス。

ちょっとクセ強いけど。


F:1703
M:710
matchypotter

matchypotter