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レイジング・ブルのkazu1961のレビュー・感想・評価

レイジング・ブル(1980年製作の映画)
4.0
🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2022-521 再鑑賞
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-590

🖋天賦の才能を持ちながら、ここまで堕ちていく人の人生の無常さ。。。そんな実在のミドル級ボクサー、ジェイク・ラモッタの栄光と挫折の半生を描いた作品。マーティン・スコセッシとロバート・デ・ニーロコンビの傑作の一つです。

🖋️全編を覆う美しいモノクロ画面の中で、壮絶に描かれる試合シーンの迫力は半端なく、私の大好きなボクシング映画としてのクォリティもとても高い。ボクシングの試合シーンも、本当に殴り合い血と汗が飛び散っていくところをスローモーションを交えながら描いているところも凄いです。

🖋️しかしながら本作の本質は自身の猜疑心によって、妻や兄想いの弟、家族を失う男の非情な人生を描いた人間ドラマ。妻が言ったひと言“いい男”、その対戦相手の顔を潰してしまうパンチの応酬は凄かったですね。これぞ猜疑心の塊。。。そしてボクシング界の裏側も。。。ある意味本作の4年前に作られた『ロッキー』とは対極にある作品ですね。

🖋️監督はマーティン・スコセッシ、出演はロバート・デ・ニーロとキャシー・モリアーティなど。 実在のプロボクサー、ジェイク・ラモッタの自伝を元に映画化された作品でリアリティたっぷりの人間ドラマ。

🖋️特筆すべきは、デニーロの身体ごと作り変えたとも言えるその演技。ミドル級チャンピオンまで上り詰めた鍛え上げられた肉体と、引退後の肥満体型を表現するために体重を27kg増量し、徹底的な役作りに拘りました。結果、アカデミー賞、ゴールデングローブで共に主演男優賞を受賞しました。この役作りのアプローチ、「デ・ニーロ・アプローチ」の完成形となった作品です。

😔Story:(参考: Amazon)
プロ・ボクシング元ミドル級チャンピオンで、"ブロンクスの怒れる牡牛(レイジング・ブル)"の異名をとったジェイク・ラモッタ。スラム街から這い上がり、不屈の闘魂で王座に君臨した栄光と破滅の半生とは……?

🔸Database🔸
・邦題 :『レイジング・ブル』
・原題 :『Raging Bull』
・製作国 : アメリカ
・初公開 : 1980
・日本公開 : 1981/02/14
・上映時間 : 129分
・受賞 :
第53回アカデミー賞 主演男優賞 編集賞
第38回ゴールデングローブ賞 主演男優賞
・監督 : マーティン・スコセッシ
・脚本 : ポール・シュレイダー、マーディク・マーティン
・原作 : ジェイク・ラモッタ
・撮影 : マイケル・チャップマン
・音楽 : レス・ラザロビッツ
・出演 : ロバート・デ・ニーロ、キャシー・モリアーティ、ジョー・ペシ、フランク・ヴィンセント、ニコラス・コラサント

🔸Overview (映画. com)🔸
1940~50年代に活躍しミドル級チャンピオンにも輝いた実在のボクサー、ジェイク・ラモッタの半生を、「タクシードライバー」のマーティン・スコセッシ監督&ロバート・デ・ニーロ主演コンビが映画化。後に「ブロンクスの猛牛」とも呼ばれるようになるジェイクが、八百長試合を強いてくる組織との関係などに悩まされながらも栄光をつかみとる。しかし、妻のビッキーやセコンドを務める弟ジョーイに対し猜疑心や嫉妬心を募らせていき、信頼できる人間が離れていくことで凋落していく。主演のデ・ニーロは引退後のラモッタの姿を再現するため27キロも増量して挑み、アカデミー主演男優賞を受賞。体型をも変化させる徹底した役作りを意味する「デ・ニーロ・アプローチ」という言葉を生むきっかけとなる。
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