ダイナ

レイジング・ブルのダイナのレビュー・感想・評価

レイジング・ブル(1980年製作の映画)
4.1
乱暴気質なボクサー・ジェイク役にデ・ニーロ、彼を支える弟でマネージャーのジョーイ役にペシ。グッドフェローズでのイカれていた役のペシに一歩引いた冷静冷徹な役のデ・ニーロを思いながら鑑賞するとニヤニヤできます。

実在ボクサーのジェイク・ラモッタの自伝に基づいた本作。モノクロで仕上げた理由の一つにフィルムの保存状態云々という話があるそうですが、自伝という形態、言い変えれば過去回想という構造において色の無い映像はラモッタの頭の中を掘ってフィルムに焼き付けたような荒々しさで良い感じです。また栄光・没落どのターンにおいても漂う哀愁さもモノクロ効果の恩恵のように感じます。役に合わせて肥満体に近づけたというデ・ニーロ。現代なら特殊メイクでなんとかできそうな所を、肉体改造する姿勢は知っておくと作中のラモッタのリアリティに深みを感じデ・ニーロの演技への執心具合に執心しちゃいます。(近年でもホアキンとか鈴木亮平のガチにガリッガリに近づける所とか、そのビジュアルにドン引きしながらも惹かれてしまうんすよね)ブギーナイツは本作にインスパイア受けてそうだなと感じるシーンも印象深いです。
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