Horace

レイジング・ブルのHoraceのレビュー・感想・評価

レイジング・ブル(1980年製作の映画)
4.6
93点

ロバート・デ・ニーロ演じるこのキャラクターを好きになる要素はほとんどないが、彼が得意とする数少ないことのひとつ、つまりボクシングのリングであろうとなかろうと、自分を激怒させた相手には誰であろうと殴りかかるということを利用したことだけは認めることができる。

この映画の迫力は、マーティン・スコセッシ監督のもとでデ・ニーロが、深刻な心理的問題を抱えた、激怒し、辛辣で、ウシ科のような闘牛士を完全に説得力ある演技で表現したことにある。共感や同情を抱くことが純粋に難しいキャラクターの確立に釘付けになった。
もっと掘り下げれば、7回も結婚し、すべての妻を殴った連続女性差別主義者であったとしても驚かないだろう。もしこれがあなたのタイプのヒーローなら、どうしてこのような人物になったのか考え直したくなるかもしれない。デ・ニーロ、スコセッシ、映画があなたのヒーローなら、それに異論を唱える人はあまりいないだろう。
Horace

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