監督 マーティン・スコセッシ
撮影 マイケル・チャップマン
かなりストイックで見ごたえのあるボクシング映画でした。
ジェイク・ラモッタを演じたロバート・デ・ニーロがかなりのはまり役です。
また、『さらば冬のかもめ』や『タクシー・ドライバー』の撮影監督で知られるマイケル・チャップマンの黒白の撮影がすごい。『マスターズオブライト』に掲載されているチャップマンのインタビューによると、本作は初の黒白撮影だったとのこと。
黒白撮影はカラーよりも難しいらしいが(物を色で分離せず基本的に明暗で分離しなければならず、物同士を分ける方法が少ないからとのこと)、本作の黒白撮影は『レイジング・ブル』の世界観とかなりマッチしていうに感じられる。困難な黒白撮影を、ここまで完成度高く撮りきった製作人たちの熱量や執念が、本作のすごさだと思う。