神々しいOPから始まる一人のボクサー、ジェイク・ラモッタ。
最もタフだったボクサーとして知られる男だが、全盛期から堕ちていった後年までを描いていく。
はっきりいってこの作品はロバート・デ・ニーロに尽きる。
ジェイク・ラモッタの波乱の人生を体重変化させてまで演じた、驚異のデ・ニーロアプローチがここに完成する。
特に増加した姿の狼狽ぶりはすごいものがある。
注目したのは顔の鼻。ボクシングをして受けたダメージがしっかりと残っている。
こういう細かいところも見逃すことが出来ない。
ボクシングシーンをもっとリアルなファイトシーンにしてほしかったのは唯一の不満だが、それでも再現度は一級品。
敢えてのモノクロ映像や時代考証などはさすがのスコセッシ演出。