オープニングの美しさ。
これだけでも観てほしい。
単体でも成立するこんなにグッと来るオープニングをほかに知らない。
本編で語られるおとぎ話が極彩色なのに(極彩色だから?)白黒のオープニングがずーっと、多分死ぬまで、心に焼き付いていそうです。
とは言うものの意味は分かってないんですけど、ベートーベンの何番だかの旋律と、絶妙なスローモーションで映し出されるのは、映画の撮影現場だと思われます。
主人公ロイの回想にも思えるし、ラストシーンと合わせて映画界を下支えした先達へのリスぺクトやオマージュのようにも思えます。
機関車の黒い煙と白い蒸気、叫ぶ男たち、吠える犬、川に取り残される義足、放り投げられるロープと川面に映るその影、水を滴らせて吊られる馬…、それらを追うカメラワーク。
白黒だけどひとつひとつの絵面になぜだか心が震える。
これを劇場で観ることが出来たら、もう思い残すことはない。かも知れない。
オープニングのことしか言ってないけど本編も美し過ぎるショットにあふれてます。
ターセム監督に付けられた異名は、ヴィジュアルモンスター。かっこええ。
アレクサンドリア(子役)のあどけなさとたどたどしさが完璧。