おばけシューター

嫌われ松子の一生のおばけシューターのレビュー・感想・評価

嫌われ松子の一生(2006年製作の映画)
4.0
過去鑑賞、久しぶりに見直し!すげー面白いわ。
そういえばミュージカル映画だったね。嫌いなジャンル(なんで歌うの!?って思ってしまう)だけど、これはお気に入りの作品。

中谷美紀、幸薄い女の雰囲気をうまくかもしてはる。平成よりむしろ昭和ロマンなサントラと、畳のアパートとアザと涙がよく似合う(ボニーピンクのあの曲、一回だけ行ったカウントダウンジャパンで聴けた。よかった!) 
出てくる色とりどりのダメ男たちがみんな違ってみんなダメ。キャスティングされた人はダメ男顔を買われてますよ。反省しなさいよ!彼らも含めて登場人物は結構多いがストーリー自体はわかりやすい。
風俗やら性的な要素がかなり多いが、具体的でなくアイコンとして扱うに留まっており、作風が下品にならないことに寄与している。ただし上品とも言ってないが。
そしてミュージカル要素は、実は相当悲惨な話を悲しくならない様に演出する。これは松子の痩せ我慢しがちでズレてる性格と、よくあっている.

この先の作品でどんどん登場人物の癖が強くなってく中島哲也だが、本作もその傾向が出始めてはいる。が、やはり松子を笑えない人は多いんじゃ無いかな。ダメンズウォーカー。ダメな男を好きになってんじゃねぇ.お前が男をダメにしてんだ!ハァハァ…

でさぁ、嫌われって、結局一体誰からだ??
父親は結局心配してたし、友人は最後まで味方してくれてた。元生徒だって本当に好きだったんだろうし、とうとう笙まで会った記憶のない叔母に惹かれていった。
う〜〜ん、ミスディレクション的な仕掛けでしょうか?あるいは自分が嫌いだった?
いや、恐らく愛に気づけなかったということでしょうか。

細かいけど龍のところに逃げる時にミカンどさっと鞄に入れるの好き。錠剤吐き出すとこも。
下妻物語よりだいぶギャグ少ないが、入れる時はサラッと入れるのは好感持てる。