雨宮はな

嫌われ松子の一生の雨宮はなのレビュー・感想・評価

嫌われ松子の一生(2006年製作の映画)
5.0
表現がポップなだけで、内容は全くポップじゃない事に度肝を抜かれた。
“松子”は現代にもいるし、今後もっと増えるだろう。
あらゆる社会現象やドロップアウトする人たちの実情が描かれている。

Filmarksの自動データ吸い上げ結果のなかに「男に頼って生きた」という表現があったが、全く逆。
松子はひとりで生きられる。
ただ、毒親産アダルトチルドレンがゆえに人生がナイトメアモードで進行してしまった。

私は松子を殺したのは父親だと思う。
父親が開けて抉って、その穴埋めをするどころかさらに拗らせる弟(父親劣化コピー)。
せめて、甥が汲んでくれて本当に良かった。

松子は嫌われる必要も、理由も本当はないはずだった。
松子は架空の人物だというのは承知の上で、
せめて、死んでしまった今は明るい場所で、きれいにして、穏やかに過ごしてほしいと思う。
雨宮はな

雨宮はな