似太郎

抱きしめたいの似太郎のレビュー・感想・評価

抱きしめたい(1978年製作の映画)
4.8
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のロバート・ゼメキス監督、幻のデビュー作。制作はスピルバーグで脚本はボブ・ゲイル。これか後に『1941』へと結実する訳か…。😂

ビートルズ世代には堪らない、アイドルをひたすら追っかけるオタク達の狂騒劇とも取れる内容。青春映画というよりは完全にスクリューボール・コメディのノリで、そこはさすがに『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の監督だけはある。

某作ではマーティのお姉さん役だったウェンディ・ジョー・スパーバーや、『殺しのドレス』のナンシー・アレンが危険なビートル・マニアを怪演。全編に渡りすっとこどっこいな内容だけど、いわゆる「オタク」の生態を観察してるような異様なムードで進行する娯楽に徹したハイテンション・ムービーだ!🏃‍♂️💨

とにかくビートルズ、ビートルズ、ビートルズが大・大・大好き❗️な、女の子ならハマれる一作だと個人的には思う。アイ・ワナ・ホ〜・ヨ〜・ハ〜ンド。🎸🤓

本物のビートルズのメンバーは一人も出演してないけどまあそこは仕方ない。アフレコのみ本人達に酷似。

巨大なホテル一室のみで繰り広げられる若者達のたった一日の出来事をファナティックに描く…という意味ではジョージ・ルーカスの名作『アメリカン・グラフィティ』を踏襲してる感じもあり、その一瞬を99分間に凝縮させる手法はどこかヌーヴェルヴァーグにも通じる。

ゼメキスの若々しい実験的映画話法が堪能出来るカルト傑作。映画的ダイナミズムはあの『バック・トゥ・ザ・フューチャー』を上回る勢いである。(決して誇張ではない)。⏰
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