しばいぬたろう

イントゥ・ザ・ブルーのしばいぬたろうのネタバレレビュー・内容・結末

イントゥ・ザ・ブルー(2005年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

『イントゥ・ザ・ブルー』('05)
Into the Blue / アメリカ合衆国 / 英語

美しい海をダイビングする前半と、アクションやサスペンスを織り交ぜた後半。
物語はスピーディに展開されており、テンポ良くて全体的に面白い。
しかし特に捻った展開がなく、よくあるアクション映画であったため、暫くすると忘れてしまうような内容でした。


バハマに暮らすジャレッドは愛する恋人サムと楽しい毎日を過ごしていた。
ジャレッドの船はおんぼろで、お金はないものの二人は幸せだった。
ある日、ニューヨークで弁護士をしている二人の友人ブライスが戻ってきた。
知り合ったばかりの女性アマンダを連れてきたため、四人でダイビングを楽しむことにする。
その最中、ジャレッドは難破船の一部と思われるものを見つけて、一行は難破船探しを始めることに。
そこには難破船だけではなく、小型の飛行機も発見された。
飛行機を探索したところ、大量の麻薬を発見してしまう。
麻薬のことは忘れて宝探しをすることに決め、誰にもバレないように難破船を引き上げることを計画する四人だったが、お金の欲しいブライスやアマンダは麻薬のことが気になって仕方がないのだった。


冒頭の美しい海にポップな曲を合わせていく映像もありがち。
同じように「冒頭の美しい海の展開から一転した後半の展開」という物語であれば、恐怖の人魚映画『マーメイド/NYMPH』の方がインパクトがありました。

本作のことをジェシカ・アルバが嫌っており、その理由が「おしりのアップが多くて、そういう映画とは思わなかった」とのことを言っていた気がする。
自分はあまり気にならなかったし、ちょっと考え過ぎではないかと思う位だった。
少なくとも『ピラニア3D』に比べたら、本作の女性の映し方なんて可愛いものだと思います。

メインが宝探しだと思われがちだが、そちらは二の次三の次で、メインは麻薬と島のワルとの闘い。
そしてサメの襲撃。
サメが登場する作品だが、がっつりサメに襲われる作品だったことには驚いた。
しかも模型ではなく本物のサメに襲われているように見えるし、ホオジロザメではなくイタチザメというのも怖い点だ。

個人的には村の警察官も買収されている展開や、更なる黒幕がいる点は面倒に感じました。
ジョシュ・ブローリンと麻薬カルテルと主人公の三つ巴でも良かったのではないだろうか。
その点がご都合主義にも感じるところでした。

ポール・ウォーカーはカッコ良く、ジェシカ・アルバは可愛い。
しかし特にこの二人でならなければならないキャスティングでもなく、単に人気俳優を起用しただけだったが、美男美女のため目の保養にはなる。
また、ポール・ウォーカーとスコット・カーンが友人関係というのもイマイチ馴染めない。
今ではスコット・カーンは「ハワイの心優しき父親」というイメージが強い故に、本作のテキトー人間はイライラするばかりでした。
アマンダにもイライラするし、「出会ったばかりの男についてくる暇具合」や「麻薬が欲しくて体で支払う発想」が謎過ぎる女性だった。

海の映像は美しく綺麗だし、サスペンスアクションとしても普通に楽しめる良作だったと思います。
キャスティングが良いだけで中身は無いので、もう少し差別化した展開が欲しかったが。
しばいぬたろう

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