方眼

パリは燃えているかの方眼のレビュー・感想・評価

パリは燃えているか(1966年製作の映画)
3.9
1966年”Is Paris Burning?”。仏米合作。1944年8月のパリ。独コルティッツ将軍はパリ占拠を命じられ赴任、レジスタンス達は武装蜂起を狙っている。ドイツ軍の目を盗んで闘争するか潜むか。敗戦色濃いなかでヒトラーや上層部の命令に従ってパリ破壊するか。スウェーデン領事としてフランスのためにどこまで交渉できるか。危険な前線までアメリカ軍に助けを求めに行くか。独断で軍をパリに戻すか。サスペンスのネタはしっかり在り、脚本や監督が名匠なのに緊張感があまり無いのは、ドラマ上のキーパーソンとスター配役がズレてるからだろう。あっこの人と思う俳優はいかにもゲスト的。話を牽引する良いキャラも割と使い捨て。せっかくドロンとベルモンドが同じ画面にいるのに、ド・ゴール派と共産党で対立するとか無いんかい。結局、最も強かったのは、どこの国の軍隊でも地下組織でもなく「パリの街」。ラストは加古隆「映像の世紀」の名曲が脳内再生される仕組み。
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