クラーウィス

パリは燃えているかのクラーウィスのレビュー・感想・評価

パリは燃えているか(1966年製作の映画)
3.8
フランスの名匠ルネ・クレマンが豪華キャストで送る戦争映画。結果を知っていても、ラストまでの過程に見ごたえがあって集中して観れる。作品のトーンに影響されてどちらかというと勉強という意識で観ました。学校の歴史の授業で流す教材作品としても良いかもしれない。

第二次世界大戦末期の、ナチスドイツ、連合軍、レジスタンスによる三つ巴の戦いによるパリ開放を描いた名作です。最大のポイントはドイツ軍のパリ司令官がドイツ敗北の予感を感じて決断を下す瞬間。ヒトラーやその側近が正気を失っていても現地の司令官たちが自らの決断を信じた。そうでなければ、パリは破壊されていたので、まさに歴史の転換点でした。
当時の『実写フィルム』が挟み込まれる演出があったり、エンディングのモノクロからカラーになる空撮も素晴らしく、当時のパリの空気感が伝わってきた。

最後に本作で最も印象に残ったセリフを選出
「パリはどうだ?燃えているか?パリは燃えているか?」