風神

パリは燃えているかの風神のネタバレレビュー・内容・結末

パリは燃えているか(1966年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

NHK BSプレミアム放送分を
録画して鑑賞。

ラスト、スタッフロールが
カラーで流れた時に
途中に入る質感の違うリアル映像を
挿入する為に白黒作品にしたのかと
思ったのですが、
Wikiによると、映画とはいえ
ナチスドイツの旗を
撮影時に掲げる許可が出ず
白黒なら判りにくい別の色の旗で
撮影したので白黒になったそうです。
それによりドキュメンタリー色が
強くなった気もするので、
個人的にはあり。

タイミングとしては
トム・クルーズのワルキューレの後か?
1944年8月7日から25日までを描く。
ドイツ敗戦色濃厚の中
フランスのパリを占拠していた部隊と
市民レジスタンスや連合軍との
やり取りを描いた作品。
この頃の豪華キャストによる作品に
ありがちな、それぞれのシーンの別撮りは
なんともぶつ切り感があるので
そこは気になった。
カーク・ダグラスさんなんて端役じゃん!

学生レジスタンスの末路が酷い。
史実なんでしょうけど。
あの瞬間は想像できたが、固まった。

連合軍のパリ行きが決まった瞬間
3日寝てない彼の労力が報われる。
アフリカ戦線から戻ってきたフランス軍。
パリ市民が、アメリカ軍だと喜んでたら
フランス軍じゃーんってなって
テンション爆上げになったシーンなどは
ちょっと泣いちゃいました。

自宅の窓からのドイツへの攻撃を
嬉しそうに見ていたおばあちゃん。
戦闘地域で猟銃持って
1人で戦うおじいちゃん。
最後にフランス国歌を歌ってましたが
あの、歌詞から感じられる国民性。
老いも若きも男も女も武器を取って戦う。

ミリタリー系を知らないと
ドイツ軍、アメリカ軍、フランス軍の
区別がつきづらいかも。
レジスタンス内部でも
主義主張の違いで揉めてるし。

ナチスドイツのパリ司令官の
戦争にも負けそうだし
ヒットラーは頭おかしくなってるし
って状況を理解して
壊す意味なしと判断する姿が良かった。
いろいろな意味で。

ラストのあのドラマチックな台詞。
ヒットラー自身による
「パリは燃えているか?」
電話越しに3回叫んだのは事実。
ただし、普通の会話の中での事ですが。

ほんと、フランス人怖っ!
羨ましいほどの愛国心。
最近の年金問題でも
この熱情が炸裂してましたね。

2023-244
風神

風神