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カティンの森のばあばちゃんのレビュー・感想・評価

カティンの森(2007年製作の映画)
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1943年にソ連国内の森で数千人のポーランド将校の遺体が発見された「カティンの森事件」を、実際に残された手記や手紙をもとに描く。

1939年、西からドイツ軍に追われる人々とソ連軍に東から追われた人々が、ポーランド東部にあるブク川の橋の上で偶然出くわす。西側からはソ連の捕虜となった夫・アンジェイ大尉を探すアンナと娘のニカ、東側からは大将夫人ルジャがおり、彼らはそれぞれの目的地へ向かうため川を渡る。

 第二次大戦下、ナチス・ドイツとソ連の両方から侵略され、両国に分割占領されたポーランド。そんな中、ソ連の捕虜となったポーランド人将校のうち1万数千名の行方が不明となり、後にソ連によって虐殺されていたことが判明する。いわゆる“カティンの森事件”と呼ばれるこの悲劇は、ソ連の支配下にあった冷戦時代のポーランドにおいて語ることの許されないタブーとされてきた。