FukiIkeda

カティンの森のFukiIkedaのレビュー・感想・評価

カティンの森(2007年製作の映画)
3.7
再視。
第二次世界大戦中、ソビエトの森で約22,000人のポーランド軍将校や警官、教員、聖職者などがソビエトによって銃殺されていたが、戦勝国のソ連は長年、ナチスドイツの仕業とし、90年までそれを認めなかったカティンの森事件をモデルに描いた作品。
ナチスドイツとソ連に囲まれて八方ふさがりになったポーランド。
どちらを向いても自由はなかった。
深々と降る雪。
終始冷たい色で構成され、何かが明らかになるわけでもなく、ただ淡々と救いの無さを表現された作品だけど、口を噤むことしかできなかったポーランドの人々の声にならない悲痛な叫びがずっしりと胸に響く。
同じ虐殺でも戦勝国の虐殺は黙殺される、それが戦争。
FukiIkeda

FukiIkeda