渡瀬恒彦のフィジカルな強さが堪能できる。走る車に体当たりし、ひざでフロントガラスを陥没させる様をワンカットで捉えたシーンは完全に衝撃映像。
不良とヤクザの対立関係に峰岸徹演じる過激派が入ってくることで、話の幅が釜ヶ崎の労働者にまで広がり、個人VS組織というテーマを浮かび上がらせ、さらに菅原文太と主人公の関係から「真の大人とはなにか」を描いているのも面白い。
シリアスなシーンでアグネス・チャンの歌が大音量で流れたり、スケバンが敵に襲われるシーンの後、赤い旗のしわのアップで女性器を連想させるなどの演出も印象的。