ひょうちゃん

サルバドル/遥かなる日々のひょうちゃんのレビュー・感想・評価

サルバドル/遥かなる日々(1986年製作の映画)
4.0
のちに7月4日に生まれてやJFK、ナチュラル・ボーン・キラーズなどで有名実力派監督と認められるオリバー・ストーン監督の初期の頃、プラトーンでアカデミー監督賞を取る前の初期の作品。

主人公のリチャード・ボイルは実在の人物、原作も彼の小説で映画のストーリーもほぼ史実と忠実であるという。

まあ映画だから中盤までの主人公のちゃらんぽらんさは盛ってあるとしても、当時の時勢でよほど自信が無ければグアテマラになど行かないだろう、だとしたらやはりよほどのアホなのか。

ベトナムにもいたという主人公、アメリカの支援するグアテマラ政府軍は愛国心のある一アメリカ人として正義だと信じたい、のような立場を表明しますが、そこはやはり戦争、一筋縄ではいかない。
そういう欺瞞や嘘や建前に辟易としながらもジャーナリスト魂に火が着く。

それにしても低予算でこれほどまでに迫力のある戦地を描く監督、のちに二回のアカデミー監督賞を獲得する名監督になりますが、そのリアルなベトナム戦争映像の原点は、このサルバドルにあるのでは無いでしょうか。
ただただ名作、オリバー・ストーン監督を知るならば是非見て欲しい。