このレビューはネタバレを含みます
「私、幸せそう?」のお芝居、痺れるぅ。
うわー、30分あたりの怒りのお芝居、たまらない…。
ポケットに入ったお金を見た後の顔も。
全て、原節子さんのお芝居です。
この作品、今の時代にも通づると思う…
天然美男子、夫な上原謙さまに萌えまくる。わがまま放題な姪っ子に乱されまくる原節子のピキッていうところも人ん家だったらたまんなく面白い。実家の杉村春子ママの優しさに、戦後のつつましな暮らしっぷりは大好…
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「台所と茶の間と、女の命はやがてそこに虚しくおい朽ちていくのだろうか」「結婚てこんなことなの?まるで女中のように…朝から晩まで、お洗濯とご飯ごしらえであくせくして、たまに外へ出て帰ればやなことばっか…
>>続きを読む戦前から戦後の日本映画界において成瀬巳喜男は「女性映画」の作り手と呼ばれることが多いが、同様に「女性映画」の巨匠と呼ばれる溝口健二とは明らかにその志向するところは異なる。
この作品はまさに成瀬巳喜男…
う、美しい。どうしようもなく惹かれる。時代が違うと言ってしまえばそれまでだけど、確かにかつて存在したんだと思うと胸が苦しい。
現代の価値観で言うと、結局みつこは自由を手に入れることは出来なかったし、…
猫に舌鼓する原節子
顔とめしを結びつけられる原節子
不機嫌になる原節子
大阪でやつれる原節子
東京で2500円も使っちゃった原節子
シルエットが完璧な洋服を着る原節子
米を研ぐ原節子
朝から晩まで眠…
夫婦の倦怠期の映画。
一筋縄ではいかない夫婦の絆。
一瞬映るちんどん屋夫婦、実家での嵐、貰った生卵。
モチーフが文学的であり、ラストの気づきへと繋がります。
簡素な題名も観終わると感慨深いです…