kazu1961

めしのkazu1961のレビュー・感想・評価

めし(1951年製作の映画)
4.0
▪️JP Title :「めし」
Original : ※※※
▪️First Release Year : 1951
▪️JP Release Date : 1951/11/23
▪️Production Country : 日本
🏆Main Awards : 第2回ブルーリボン賞 作品賞
▪️Appreciation Record : 2020-728 再鑑賞
🕰Running Time : 97分
▪️Director : 成瀬巳喜男、(監修:川端康成)
▪️Writer : 田中澄江、井手俊郎
▪️MusicD : 早坂文雄
▪️Cast : 上原謙、原節子、風見章子、杉村春子、浦辺粂子
▪️Review
「腹減ったなあ」。。。何気に言ってる夫婦の日常の会話、この言葉の裏にある“平凡”“普通”“マンネリ”そして“幸せ”、そんな夫婦のそれぞれの気持ちの機微をほんと巧く描いた作品です。1951年の作品ですが、現代でも全く同じですね。
本作、名匠・成瀬巳喜男監督が林芙美子の未完の小説を原作に映画化したヒューマン作品です。後に『稲妻』『浮雲』『放浪記』などと続く、林原作・成瀬監督による映画作品の第1弾になります。市井の日常のみが繊細で抑制されたタッチで淡々と、それでいて見事に描かれています。スッと自然な感動もたらしてくれてる、そんな作品ですね。
作品の成功にはなんと川端康成の監修によるアレンジが奏功しています。そして主演の上原謙、原節子の清潔感溢れる演技の貢献は大きいです。特に原節子は「永遠の処女」のニックネームを卒業するような、市井の所帯やつれした女性を演じているのが印象的です。

物語は。。。
結婚5年目を迎えた平凡な夫婦。いわゆる倦怠期の彼らは、ささいな事から衝突を繰り返し、次第に溝を深めていきます。優柔不断な夫に苛立つ妻・三千代は、単調な人生に疑問を感じ、とうとう家を出てしまうのですが。。。

また1951年の大阪の名所が数多く登場し、復興期の街の風景を見るのも楽しい作品です。

▪️Overview
製作は「哀愁の夜(1951)」の藤本真澄。朝日新聞連載中絶筆となった林芙美子の原作から「哀愁の夜(1951)」の井手俊郎と「少年期」の田中澄江とが共同で脚本を執筆、「舞姫(1951)」の成瀬巳喜男が監督に当っている。撮影は「武蔵野夫人」の玉井正夫である。出演者は、「死の断崖」の上原謙と島崎雪子、「麦秋」の原節子と杉村春子、二本柳寛、「赤道祭」の杉葉子と山根壽子、「平手造酒(1951)」の山村聡、花井蘭子などの他に、進藤英太郎、大泉滉、風見章子、中北千枝子、小林桂樹などである。(引用:映画. com)
kazu1961

kazu1961