ダイヤモンド

めしのダイヤモンドのレビュー・感想・評価

めし(1951年製作の映画)
3.0
女性の幸福って_。

いつの時代にも問われるこのテーマ。この映画は戦後の復興期を舞台にしている。

人目には幸福そうに映っている三千代(原節子)。でも実際には、妻を女中のように扱っている夫との生活に”所帯やつれ”した彼女は、心身ともにくたびれていた。しかもそこに夫の姪がやって来て、半ば居候。
耐えきれなくなった彼女は実家の東京に帰ってしまうが...。

彼女はいろいろな夫婦の形を見て、「女性の幸福」というものを考えてゆく内に、その答えを見出すけど、さすがに現在では時代遅れ。でもそれはこの映画の時代では時宜に則しているのでしょう。

映画の冒頭とラストで三千代のモノローグが出てくるけど、それは原作者林芙美子の”言葉”を入れたかったのではないかと。

大きな驚きはないけど、きめの細かい作りの良い映画です。