終戦記念日前日に観ました。
えぐくて地獄絵で半分目を覆いながら観ました。
生存帰還率3%のフィリピン、レイテ島での人肉食がテーマ。
日本軍の戦死は戦ってではなく餓死や病死がほとんどという事実。
原作は大岡昇平の同名小説であり、フィクションなので、本当にカニバリがあったかどうかは、明確な史実はない。しかし、状況として起こり得たと描かれている。
主演の船越英二が彫りが深い顔でてっきりミッキーカーチスかと思っていた。どちらも若い頃を知らないので。
栄養失調で誰もが力なくただ歩いて生きているだけ。期待していた援護もなく見捨てられ敗戦間近の無力感で思考は狭くなり、考えることはどうやって生き延びるか。
棒読みのような話し方がやるせない。
死者は生者の資源。靴が歩き続け生き延びる人のための資源。
狂気。泥を食べる。干し肉を食べる。
野火とはそういう意味だったのか。
微かに人間らしい言葉を探すことができたのが救いです。
連日戦争映画を観てきて、早く終戦になってほしいと、ただバーチャルで戦争映画で体験しているだけなのだけど、敗戦を認め、戦争を終わらせて欲しい。精神的にぐったりです。
あえて点数はつけませんでした。
フィクションであることを念頭に観るべき作品だと思います。