湯っ子

スイミング・プールの湯っ子のレビュー・感想・評価

スイミング・プール(2003年製作の映画)
3.6
特に好きな映画でもないのに、観てしまう。
これで3回目だ。
現実と妄想と夢と、なにが本当でなにが嘘なのか、わからない。ボーッと眺めるのに良い映画だと思って見始めるのに、結局謎解きをしようと試みてしまい、それなのに、毎回、納得する解釈が見当たらず、手応えのないまま。だって、どんな仮説も辻褄が合わないんだもん。だからまた観ちゃうんだな。

シャーロット・ランプリングは、人付き合いの嫌いな作家役。ファッションによって、本当にそのへんのおばちゃんに見える。「滝を見に行く」に出てきてもおかしくない(おかしい)。だけど、シンプルなガウンやシャツの時には、やはりハッとするほど素敵。
謎の若い女、ジュリーを演じるリュデイヴィーヌ・セニエ。すばらしいおっぱいと開放的なキャラクターで、男を引っ掛けまくっている。

出てくる男たちはことごとく魅力がなく、このふたりの女の相手役としか機能していない。
女がモノとして描かれている映画は少なくないが、男がモノとして描かれている映画はあんまりない。あるとしたら、AVとかイメージビデオとか…?
とすると、これはオゾン監督によるふたりの女優のイメージビデオと捉えれば良いのかも。
だから、辻褄なんて合わなくて良いのかもしれない、と、とりあえず思うことにする。
湯っ子

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