Bob

ランウェイ☆ビートのBobのレビュー・感想・評価

ランウェイ☆ビート(2010年製作の映画)
2.5
原作既読。
出来るだけ一本の映画として観ようと思いましたが、ダメでした。

面白くない、というか深みがない。
心が全然動かない。

まずファッションが題材なのにファッションという文化に対して全然ワクワクしないんですよ。これ致命的。
こーゆー人はこれをこーゆー風に着ると似合うとかも無ければ、ファッション業界の職業(パタンナーとか)についての紹介も無い。
ファッションって、その人の本来の魅力というかポテンシャルを引き出す表現方法の一つであるはずなのに、それが映画はガン無視。
ただ主人公の服がすげぇと持て囃されてるだけ。何がすごいのかもわからない。
ラストのランウェイシーンもそんなに盛り上がってないし。
準備のシーンが唯一文化祭前のワクワク感が出てて良かったくらい。

主人公ビートに恋する桜庭ななみ、お嬢様キャラの桐谷美玲、パソコンオタクの田中圭、公開当時デビューして色々なメディアに出てたついでの出演感が拭えないイマルら5人の友情も、イマイチ説得力に欠け、どーも薄っぺらく感じてしまいます。結局主人公が勝手に自分の中でケリをつけてしまうので。

結局廃校となる高校での自分達の思い出作りというこぢんまりした映画に留まってしまったのが残念です。
映画よりも是非原作を読んで欲しいです。
5人それぞれの主観から描かれクスクス笑えて登場人物らの掘り下げもかなり深く描かれているだけで無く、ファッションの魅力、それに取り憑かれた人たちの思いに溢れ、読んでいる人たちのポテンシャルを引き出そうとする力に満ちた、爽快な青春小説です。乱文ですみません。

原作通りの展開はやっぱ予算的には無理があったかなーと思うんですがここまでスケールダウンしなくても、と思いました。
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