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上を向いて歩こうのryusanのレビュー・感想・評価

上を向いて歩こう(1962年製作の映画)
3.7
挿入歌で「上を向いて歩こう」が効果的意に使われる作品は多くありますが、こちらは正真正銘、坂本九主演で「上を向いて歩こう」を題材にした正真正銘の正統派作品。
オープニングでいきなり少年院からの脱走、愚連隊、博打で身を落とす人々、愛と信じる事を知り癒しを得る人など中身は結構ドライテーストの佳作です。

金持ち、貧乏、良い育ち、不幸な生い立ち、誰もが’青春のモラトリアムの中で自分の幸せを探して上を向いてむしゃらに生きている。
高度成長時代そのものが青春だったのかもしれません。

でも最後の見せ場の主人公たちが取っ組み合いになって、ヒロインの純な一言に心に打たれて皆改心してしまうのは、どこか水戸黄門的な昭和の世界を感じます。

「あしたのジョー」「三丁目の夕日」「嵐を呼ぶ男」が好きな昭和パワーで充電したい人におススメ。
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