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コマンド戦略のmhのレビュー・感想・評価

コマンド戦略(1967年製作の映画)
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イタリア戦線で活躍した悪魔の旅団(第1特殊任務部隊 1st Special Service Force)の結成秘話をエンタメ映画にしたもの。
原題直訳の「悪魔の旅団」でいいのに、なんでこんな邦題になったのかまじで謎。
マウントバッテン卿への直談判からスタート。
前半はブートキャンプ、後半は戦地という戦争映画の鉄板フォーマット。
ならず者ばかりかき集めたアメリカ兵のとこに、精強なカナダ軍が合流して訓練スタート。アメリカ兵のダメっぷりが見事。実際の軍事訓練はごくわずかで、ほとんどがケンカしてるという大胆な構成。
みんなからなんとかしてくれといわれるけど、まったくなにもしないウィリアム・ホールデン。なにか考えがあってのことじゃなく、ほんとになにも考えてなさそうでいいね!
地元ヤンキーにカナダ兵が絡まれて、それをアメリカ兵が助けてすべての問題は解決という説得力がすごかった。
後半の前半で、WW2が題材の映画でたまに見る「捕虜を連れ帰ってこい」というお試しミッション。これに満額回答で、いよいよクライマックス、モンテ・ラ・ディフェンサの戦い(1943年12月3日–12月9日)
これが激しい戦闘で仲間たちがかなり死ぬ。
その後、激戦地アンツィオを経てローマ解放に至るのは、ナレーションベースで割愛だった。
映画的には「アンツィオ大作戦(1968年)」が続きと考えられなくもない。そういやアメリカ兵がウェイウェイしていた。もしかするとあのチャラさはこの映画の設定を引き継いでいたのかもしれない。
ちなみに、鼻つまみ者の寄せ集めという「特攻大作戦(1967)」みたいな設定は、実際の旅団にはなかったとのこと。
もうひとつちなみに、せっかくよくできた映画だったのに、数ヶ月前に「特攻大作戦」が公開して世界的大ヒットで、その結果埋もれてしょぼヒットに終わってしまったとのこと。
途中、エッグフォルダーでゆで卵を食べるドイツ軍将官が出てくるんだけど、ミリタリーオタクの宮崎駿がこれをみてないはずないので、ワンチャン「カリオストロの城」の引用元だったのかもしれないと思った。
見たのはVHSで、ビスタサイズの左右をカットしたスタンダードサイズだと思ってたんだけど、IMDBを確認すると実際はシネスコサイズだね。ひどい仕様で見てしまったけど、ほかに見る方法あったのかな?
やっぱり戦争映画はいいね! 面白かった!
mh

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