風神

八日目の蝉の風神のネタバレレビュー・内容・結末

八日目の蝉(2011年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

NHK BSプレミアムシネマ放送分を
録画して鑑賞。

最近の研究では
羽化した蝉が、2ヶ月生きたとか
平均でも1か月ぐらいは生きるとか
言われておりますが。

基本的に胸糞な物語なのですが
ラストのセリフの
「顔も見てないけど、この子が好きだ。」で
涙が溢れ出ました。

親は、子供が産まれたら
親になるのではなく
子供が育つ過程で親になっていく。
赤子からの育児をせずに
3歳まで育った子供を1から育てるのは
かなり厳しいと思います。
子を持つ親ならわかると思う。

実母がやな奴でも
誘拐犯に同情しようとも
子供の事を考えるとありえない行為。
その始まりから過程、
そして成長した子供の思いも描く
ロードムービー。
実に日本的な湿度の高い作品でした。

キャスティングが素晴らしかったが
特に、小池栄子さんが良かった。
登場からの挙動不審感や
人との距離の取り方の下手さ加減が
理由とともに明かされていく流れ。
最初、怖かったけど
物語が進むにつれ理由がわかり
依存体質と男性恐怖症の
演技表現はお見事でした。

2024-107
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