FumiKawaguchi

八日目の蝉のFumiKawaguchiのレビュー・感想・評価

八日目の蝉(2011年製作の映画)
4.0
一度テレビで観たが途中CMも入ってブツブツ切れるしカットシーンもあるので、それも含めてもう一度観たくなった。二度目でようやく全体を把握できた感じ。
とても暗い印象の子が自転車で坂道を降りるときに足をグンと広げるのに違和感を感じ、なんとなく引っかかっていたのだが、島での暮らしにヒントがあった。忘れてしまっても押し込めていても、そこで過ごした愛された楽しい記憶は知らず知らずに残っていたのだと。
彼女は思い出をたどり、記憶を一つ一つ紐解く事で本当の自分と対峙していく。誘拐犯であるママが出てこずに終わるところがいい。
ようやくたどり着いて八日目の向こう側に見えた景色は、かつて愛を受けながら暮らした日々と同じように、綺麗で優しいものだったに違いない。
本当の母がいつまでも後悔し、錯乱している様子がリアルに感じる。それにしても、これに出てくる男は勝手だ。
FumiKawaguchi

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