湯っ子

イレイザーヘッドの湯っ子のレビュー・感想・評価

イレイザーヘッド(1976年製作の映画)
3.5
女の人って鬱陶しいよね、そのお母さんはそれに輪をかけて鬱陶しい。それにそのお父さんってなんにも話通じないしすぐでかい声出してうるさい。あなたの赤ちゃんとか言われてもイミわかんないしなんか気持ち悪いよね。色っぽい女の人は好きだけど手を出したらエライめにあいそう。ぼくの夢はかわいそうで優しくてめんどうなことは踏みつぶしてくれる天使のもとへいくことだよ。

…と、若き日のリンチが感じていたかどうかはわかりませんが。
赤ちゃんがニシキゴイみたいで、見ようによってはかわいかった。具合悪そうな時はちゃんと熱計ったりしてるところは微笑ましくもあり。最初っからずっと出てくるあれは、胎芽なのかなぁ。イマジネーションの世界なので責めたり非難したりするつもりはないけど、あれが踏みつぶされる時は、ちょっとお腹が痛くなった。

リンチ作品は映画はそんなに観てないけど、「ツイン・ピークス」の流行った時は、すごくハマって何回も観ていた。このデビュー作ですでに、「ツイン・ピークス」でも目にしていた、床やカーテンの雰囲気とか、歌姫や応接室、異形の人やコミュニケーションが成立しない人、なんかの表現がぎゅうぎゅうに詰め込まれていて、まさにリンチの一番搾りだなぁと思った。
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