エイデン

エルム街の悪夢3/惨劇の館のエイデンのネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

アメリカ、オハイオ州“スプリングウッド”
“エルム街”に住む少女クリステンは毎晩 悪夢にうなされ、眠るのを嫌がっていた
帰りの遅い母親が帰宅して、ようやく眠りに着いたクリステンは、子ども達が遊ぶ家の前にいるという夢を見る
その家はクリステンが作っていた模型とうり二つで、不気味に思ったクリステンだったが、小さな女の子が家の中へ入っていくのを見て、思わず追いかけてしまう
そこで女の子は、ここは“フレディ”の家と話すと途端に不気味な出来事が起き、クリステンは全身やけどの跡を負った殺人鬼フレディ・クルーガーから何とか逃げ切り目を覚ますのだった
ほっとしたクリステンはバスルームで顔を洗いに向かうが、突如 蛇口が手のように変化して彼女を襲撃
そして鏡にフレディが映ったかと思うと、彼は右手に付けたかぎ爪でクリステンを切り付ける
気付くとそれも夢で、クリステンは知らぬ間にカミソリで自らの手首を切ってしまっていた
自殺未遂として扱われたクリステンは、話も信じてもらえないまま“ウェストン・ヒルズ精神病院”へと入院させられる
しばらくして、精神科医のニールとエリザベスは、やって来たクリステンが暴れていると聞き治療室へと駆け付ける
クリステンはパニックを起こしており、メスを手にエルム街で有名なフレディの数え歌を涙しながら歌っていた
そこへ悪夢の専門家だという新任の大学院生ナンシー・トンプソンが現れ、その歌に理解を示して彼女を落ち着かせる
その手腕に舌を巻いたニールは、この病院には近頃頻発しているティーンエイジャーの自殺者も出ていることを明かす
その後 ナンシーは、看護師マックスの案内で、自分が受け持つ患者の少年フィリップやキンケイドを紹介される
その夜 クリステンはまたもフレディの悪夢に悩まされていた
フレディに襲われた彼女がナンシーに助けを求めると、ナンシーも同じ夢の中へと飛ばされ、彼女を助け出すことに成功
翌日のグループセラピーに参加したナンシーは、ここに入院している子ども達が皆フレディの悪夢を見ていることを知る
かつてフレディに立ち向かい生き延びた経験を持つナンシーは、再び彼の悪夢に対峙することとなるが・・・



『エルム街の悪夢』シリーズ3作目

自分の夢の中に誰かを引き込むという不思議な力を持つクリステンに加え、1作目の生き残りであるナンシーもカムバックし、三度現れたフレディと激突

2作目が大コケした影響で、最終作になるかもしれないという覚悟でウェス・クレイヴンが脚本を共同執筆
結果シリーズの中でもかなり人気の高い作品になった

いつものスーパーナチュラルなホラーばかりでなく、過去のトラウマをえぐるフレディに立ち向かう若者達の成長譚の側面もあり、それをラスト周辺の決戦に持ってくるあたりはベタだけど良い

本作くらいまではフレディも完全にふざけ始めて無い狂気的なキャラクター像のままなので、相手が若者だろうが大暴れ
豪華めなVFXを用い、笑いと恐怖の間を突くような殺人芸の数々も拝めるほか、生い立ちも明かされてキャラクターの深堀もなされてるぞ

ただやられるばかりでなく、夢の中を舞台に主人公陣営がフレディに立ち向かう展開も熱いし、力の入ったラスト辺りの展開も楽しい
『エルム街の悪夢』という映画の設定を活かし切った作品に仕上がってる
無事シリーズも継続が決まったことで、逆にフレディは以降ブラックな笑いを中心にした殺人芸人になっていくことも踏まえると、かなりキャラクターの勇姿が詰まった作品なのでオススメ
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