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キートンの探偵学入門/忍術キートンのtosyamのネタバレレビュー・内容・結末

4.2

このレビューはネタバレを含みます

しがない映写技師が恋を成就させるまでをえがいている。今でいう童貞厨二病で。気がよわく恋人にも告白できない。オタクで現実と映画の境界がないしヒーロー願望もつよく。当時のヒーローといえば名探偵。映画の中の夢の世界でその名探偵に変身。映画の中で男として成長し映画の力をかりて告白をなしとげる。敵の泥棒一味もなかなかスゴミがあって爆弾や暗殺部屋まで用意しフィルムノワールのギャング組織のように郊外の山小屋に本部アジトがある。ドタバタ喜劇どころかスペクタクル級の活躍で探偵というより007である。それよりなによりこの映画のもっとも素敵な点は。真の主人公が映写技師の恋人の女の子のほうである点。彼女こそ名探偵。そうタイトルどおり探偵映画としてしめくくられる点が素敵すぎる。彼女は勇気も侠気もあるスーパーウーマン。気のよわい映写技師の容疑を体をはってはらす。それほど彼女は彼にほれていたのだ。尻にしかれるのは目にみえている。ふたたび映画の中。彼。育メン化。
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