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キートンの探偵学入門/忍術キートンのricoのレビュー・感想・評価

5.0
ウディ・アレンの「カイロの紫のバラ」がこれのオマージュだとは今まで知らなかった!
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kino版鑑賞再レビュー

44分程度の尺だからこそか、改めて見てみても捨てシーンのない素晴らしい出来。
クレジットには出てないけど、最初はロスコーが撮っていたはずで、最終的にそこは使ったのか分からないんだけど、微妙に他のキートン自作映画とも毛色が違うのはそのせいもあるんじゃないかと思ってる。

いかんせん、最初から最後まで楽しい。
「シャーロックjr」というネタのせいか、トリックを使ったギャグが乱立している。
「playhouse」でも使っていた多重露光をフルに使い、映画館での映画内映画でカット切り替わる度に違うシーンでつなぐとか、あれ測って撮影してるとか考えただけで気が遠くなりそうな作業をしていて、カメラマン泣かせもいいとこだと思う。この多重露光は後半でもトリックに使っている。
ちなみにバイクから落ちる助手のスタントもキートンが行っている。
映写技師やりながら探偵のまねっこしてる上に夢オチって、好き放題やなと思うけども、意外とストーリーもきちんとしているし終わり方も最高。
ここでの夢子夢男さんのレビューがほんとに大好きなので、ここを読む人がいたら是非読んでほしい。

意外とkino版は粒子の粗めな仕上がりの画質。
kino版は「three ages」と抱き合わせで、オマケにロケ地めぐりと、つべに上がってるメイキングドキュメンタリーが入っている。
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