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キートンの探偵学入門/忍術キートンのuのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

記録。

抜群のテンポの良さで一気に引き込まれた。伏線の拾い方も非常に上手い。
のっけからキートン節が炸裂するギャグに笑いをもらったが、特に中盤からの展開は素晴らしかった。

探偵を勉強する傍ら、映画技師の仕事をするキートン。彼女の家に居る時、腕時計が盗まれたという事件が発生。
意気込んで犯人を捜そうとするも、犯人のさり気ない罠にひっかかりまんまと自分が犯人にされてしまう。
婚約?予定だった彼女に渡した指輪も返され、落ち込んで映画館へ戻り仕事をする。フィルムを回している途中で眠ってしまいなんと幽体離脱し、映画のなかへ入って行くことになる。これはウディ・アレン『カイロの紫のバラ』の元ネタでもあるらしい。あちらは映画から出てくるので多少違うが。そして、シーンが次々と変わるに合わせてキートンもその場面に合わせた動きをするのがこれまた面白い。アイデアが斬新である。
そうして、映画のなかで探偵に任命されたキートンは鋭い考察で真珠を盗んだ犯人を見抜く。
助手と協力し真珠を取り戻し、二人で自転車に乗って逃走するも助手は途中で転びキートン一人になるが、キートンはそれに気づかずひたすら走り続ける。
列車にスレスレで轢かれそうになったり、偶然通ったトラックの上をそのまま走ったり奇想天外なシーンにハラハラドキドキである。
もちろんこれは劇中劇であり、キートンの夢でもあったようで、彼が夢から醒めまた現実に戻るとそこには彼女が。
彼女が真犯人を見つけたおかげで仲直りし、小窓からこっそり覗いて映画の真似をしながら彼女にキッスなどをするが、最後はいきなり子どもができていたので照れて終わるというラストも抜群に良い終わり方である。本当に素晴らしいものを見た。
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