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女殺し油地獄のkkkkkkkkkkのネタバレレビュー・内容・結末

女殺し油地獄(1957年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

・とてつもなくどうしようもない油屋の名家の放蕩息子が主人公。義理の父が継いだ河内屋は自分のものだと言い張り、産みの母に手をあげ、挙げ句の果てに斜向かいの油屋の奥さんを殺してしまい、処されるまでの話。
・ここまで救いようのない人間が主人公というのも珍しく、主人公の周りの人間に感情移入しながらみる新鮮な体験だった。
・普通であれば、最後の親が金をお吉に渡しに来て、そこから与兵衛が更生して、、と人情噺として作り上げるだろうが、そこからさらにやはり救いようのない与兵衛を描き、凄惨なクライマックスへ向かっていくあたりの話の構成は素晴らしかった。ヒーロー潭や義理人情の話がメーンだった江戸の時代に、このような話を作り上げた近松門左衛門という人間に興味が出た。
・最後の凄惨なシーンから自ら出頭するところでカッコつけるのが解せなかった。100分の映画で90分間かけて描き上げた与兵衛の救いようのないキャラクターを使って映画的なカタルシスを生むのであれば、とてつもなく大きな天罰が下るような展開にしてほしかった。
・砂の器との二本立てで、砂の器を見てから思ったが、本作も親と子の話で、切っても切れない親子の縁を描く中で、最後までどうしようもない与兵衛を描く(本当にどうしようもない人間だと切り捨てられる)より、最後の最後でようやく人としてできる最低限の償いの心を見せた方が、より親としてはキツい想いに晒されるのかなぁとも思って、逆にいい描写だったかも、とも思った。
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