けーはち

プリンセスと魔法のキスのけーはちのレビュー・感想・評価

プリンセスと魔法のキス(2009年製作の映画)
3.5
ディズニーセルアニメの最終作。グリム童話「かえるの王子様」を翻案。舞台は20世紀初頭頃のニューオーリンズ。王子様は親のカネで遊び歩いていたら勘当された放蕩息子で実は現状一文無しの逆玉狙い、ヒロインはプリンセスどころか貧しい女性で自分のレストランを開く夢に向かって働く努力家という現代ならではの設定、二人ともにカエルになるわ、魔法使いは怪しげなヴードゥー教の呪術師だわ、音楽にジャズを大々的に取り入れ当時の雰囲気を匂わせるわで、ディズニーアニメとしては相当冒険した感のあるミュージカル&ロマンティック・コメディ。クオリティは申し分ないのだが、下手に現実のアメリカに寄せたためファンタジーならそういうものと割り切れる現実の問題(人種差別等)を目を瞑る描き方には何かしら引っかかる気がする。失敗作とは言い切れないが、今となってはディズニーがあまりやりたくないタイプの作品だろうなぁ。