benno

穴のbennoのレビュー・感想・評価

(1960年製作の映画)
4.1
1947年、パリのサンテ刑務所で実際に起こったことを元にした脱獄映画
実行犯のひとりはリーダー格のロラン役で出演しています

ただひたすら穴を掘って、掘って、掘りまくる囚人たち、その中で彼らの心理的な葛藤・信頼・疑念を描いています

あまりにも大胆にセメントに穴を開けたり、壁を砕いたり…とにかく音が大きくて、見守るこちら側もヒヤヒヤものですが、彼らの一生懸命さに次第に心を打たれます

また、フランスの刑務所の内部や囚人たちの生活も窺い知れて面白かったです アメリカや日本の刑務所は、リーダーや親分的な人が牛耳っているイメージですが、個人主義のフランスならではなんでしょうか、他人のことにわざわざ関わったりしません

ラストは「えーーっ」と言う終わり方(私的には)です 穴掘りに気を取られ過ぎたのかもしれません
すでに伏線は蓄積されていました…やられましたっ
最後のロランの台詞
   « Pauvre, n’est-ce pas? »(哀れだな)
私に言ってるようで……😭
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