yumiko

穴のyumikoのネタバレレビュー・内容・結末

(1960年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

1947年、パリのサンテ刑務所の5人の囚人による脱獄のお話。実話。

もともと4人で一部屋に収監されていたところに、好青年ガスパルが入ってくる。実は脱獄を計画していると明かされ、5人で実行することに。この5人が、差入れを分け合ったり、とても平和な雰囲気。

監房にあるものを使って、床を破壊し、つながる空洞を探索しながら進む、地道な作業が延々と続くストーリーなんだけど、看守の巡回を掻い潜りながらの作業に、もう、ずっとハラハラしっぱなし。

果たして脱獄は成功するのか?

原作を書いたジョゼ・ジョヴァンニや、ロランを演じたジャン・ケロディはこの事件の脱獄囚なんだって。

音楽もないし、ただただ穴を掘る。そんなに大きな音立てて、バレないかな!?と、穴を掘る音が、どんどんと不安を掻き立てる。そんな泥だらけになって、大丈夫かな。あ、ちゃんと体洗ってる、とホッとする。

こんな感じで終始釘付けなのです。

ここからはネタバレ。





最後の穴が貫通し、マンホールを通じて街に出られることがわかった次の日。ガスパルは所長に呼ばれ、告訴が取り下げられ、近いうちに釈放される事を告げられるの。それでも、ガスパルはみんなと脱獄を決行することに…

監房の覗き穴から手製の鏡で最後の見張りをしていると、次の瞬間、大勢の看守の姿が…

「違う!」

自由を目の前に、抜け駆けしないで戻ったガスパルとマニュ。5人は信頼し合ってたんだよね。そして所長からの嬉しいニュースを聞いたガスパルは「嬉しくないのか?」って疑われちゃう….

全てを語らない…
最後、ガスパルは独房へ…

この、脱獄囚をいつのまにか応援しちゃってる事とか、ラストの展開とか、すべてひっくるめて、この作品を楽しめたなー!と思うのでした。

おもろかったー!拍手ー。
yumiko

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