pauh

穴のpauhのネタバレレビュー・内容・結末

(1960年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

今の時代に観ても遜色ない緊張感と迫力があり、終始夢中になって楽しめました!
ベッドの金具や看守確認ミラーなど、秘密道具みたいな手作り道具が観ていてワクワクし、時計が無いとなるとガラスを盗んで砂時計を作るシーンはその手があったか!と感心してしまいました。
脱獄用の穴を掘るシーンも、省略せずに敢えて掘っていく様を観せる事で緊張感を感じられ、鳴り響く衝撃音もバレやしないかとヒヤヒヤして面白かったです。
脱獄ルートを探している時のドキドキ感も凄く、途中看守が来た時に柱の影で肩車(起立型)をして隠れていたシーンは、そのスピードと同時に何故そんな不安定な形?とも思い笑ってしまいました。
しかもしっかり通ったルートの痕跡を元通りに見せる事で消していくのがさすがだなぁとも思い、そういう細かいこだわりも観ていて楽しかったです。
抜き打ち検査などヒヤヒヤしながら、やっと穴が貫通したシーンは観ている自分までテンションが上がり、マンホールから大通りが見えた時には束の間の開放感まで感じました。
ただ所長の呼び出しからなんだか不穏だなぁと思っていたら、やっぱり裏切りによってバレてしまい、ミラーに沢山の看守がこちらを見ているのが映った瞬間はゾッとしました。
裏切り者に対し「哀れだな」という台詞に全てが詰まっていて、妻などに嫌われてる理由も察しがつきました。
地味に脱獄を3回もしている男の凄いようで逆に全然凄くない実績なのが面白かったです。
ラストの展開も含め最初から最後まで面白い、ワクワクする作品でした!
pauh

pauh