JM

穴のJMのネタバレレビュー・内容・結末

(1960年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

穴掘りシーンの地味なコツコツ作業は何故か見入ってしまう。金属の棒一本でひたすら穴を掘り進めるが、壁に埋まってる少し大きめの石がゴロンと取り出されるシーンなんて快感を覚える。

そして同房の囚人達が仲良しでホッコリ。新人をイジメる事も無くガサツさもあまり感じない。妙に律儀で、頼んだ事をして貰ったらメルシーメルシー言ってるし、悪い事したなと思ったら素直にゴメンと謝る。フランス語の響きも相まってどことなく品があり小綺麗。気遣いや優しさもあってみんな良い人なのが面白い。ホントに犯罪者ですか?w

なので脱獄を成功させ、肩を叩き合って喜び笑ってる彼等を想像し、うまく行ってくれよといつの間にか脱獄を応援しちゃってる自分がいたのだが、、ガスパール、そりゃ無いぜ。。仲間にイヤな奴はいなかっただろ。最後の展開に衝撃を受けました。

ガスパールの一瞬の表情から「何か」を感じ取った所長は素晴らしいね。

半世紀以上前の白黒映画なんかはあまり肌に合わないのだが、本作は良かった。
エンディングのピアノの音楽がまた素敵。
JM

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