見終わっても耳の中で鳴り止まない穴を掘る音。音がそれしかないというのはこんなにも緊張感をもたらすのかと。
無機質な、しかし何かを訴えかけてくるような音。緊迫感でもあり、躍動感でもあり、終焉へのカウン…
穴を掘ってるだけの場面でとんでもない緊張感を感じた。崩れ行く壁面がスペクタクルとして成立していた。原作者がこの実行犯だから説得力あるわけだけど、さらには当事者が俳優として出ているという笑
「こち…
1947年のパリで実際に起きた脱獄事件を描いた今作。この事件の実行犯の一人であるジョゼ・ジョヴァンニの小説を原作としている。また、ロラン役を演じたジャン・ケロディもこの事件の脱獄囚である。
・・あ…
『グランド・ブダペスト・ホテル』を観たとき、刑務所のシーンでこの作品を思い出してレビュー。
ウェス・アンダーソンはフランス映画好きみたいだし、良くオマージュを捧げていますので、あれもそうだったのでし…
このレビューはネタバレを含みます
延々とコンクリートに鑿がわりのパイプを打ち付ける画面を見せられているだけと言ってもいいくらいなのに、ものすごく緊張するし、胸が熱くなったりもする。囚人の一人、ロラン役には、実際にこの事件に係った人物…
>>続きを読む「脱獄」描写が工夫だらけで面白い。単調な作業の長回しに思われるシーンも何故か「蟻が餌を運ぶ」のを眺める子供のような気分で魅せられる。初めは余計な部分を省いてひたすら「脱獄」のリアリティを描く映画かと…
>>続きを読む