極黒の女子中学生

むかしの歌の極黒の女子中学生のレビュー・感想・評価

むかしの歌(1939年製作の映画)
3.5
ラストで花井蘭子が母親と再会し、言葉を交わさずに去るところが良い。人力車に乗る花井蘭子の表情をこれでもかというくらい見せまくる。そして最後はうっすらと笑みを浮かべて幕を閉じる。

ラストカットは移動撮影だと花井蘭子の顔を鮮明に映せないため、人力車をその場で揺らし、照明を明滅させ、効果音を足すことで移動撮影風に仕上がる。超アナログな発想だが最適解な撮影方法である

暗澹たる物語だが、花井蘭子の微笑と軽口(関西弁)にわずかな希望を見出したくなる