【斬り込み→波🌊】
なぜか東映やくざ映画は【お約束】であるラストの斬り込みシークエンスで一気に盛り上がるパターンで定着してるのだが、本作は一作目から続いた山下耕作監督から中島貞夫監督へ交代したシリーズ第6弾。
一作目をすっ飛ばして6作目から観た私としては、新潟県に伝わる「佐渡おけさ」が妙に印象に残る作品。サブちゃんや村田英雄よりも特別出演の鶴田浩二の名演技が光っており、主役の二人が完全に食われている。
冒頭の長いクレーンショットからずるずると映画の世界に引き込まれる。組織と組織に於けるやり取り、血で血を洗う抗争。東映やくざ映画の美学を十分に堪能できる。義兄弟の視線を通して描かれるこの世の諸行無常、いやはや渋い。高倉健の『昭和残俠伝』と並ぶ名品だ。
所詮、東映のドル箱シリーズなんだから一作目から観る必要なんてないんだよ〜。