みかんぼうや

ブラックブックのみかんぼうやのレビュー・感想・評価

ブラックブック(2006年製作の映画)
3.3
ナチスへの復讐を誓ったユダヤ人女性が、スパイとして自身が女性であることを武器にナチス軍に潜入する実話に着想を得たという戦争サスペンス映画。

まず何よりも驚いたのが、主演の美しき女性、なんと個人的NO.1TVドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」の魔女メリサンドルと同一人物だと!正直あまりにも雰囲気が違い過ぎて全然気づかなかった!人間って6年でこんな変わりますか?化粧や役柄のせいかな?本当に同一人物とは思えなかった・・・が、見慣れてくると、確かにメリサンドルの面影もあり・・・

さて、映画の中身はというと、“実話を着想に”ということでホロコースト物としてもっと重めの落ち着いた作品かと思っていましたが、j自分の中ではスパイサスペンスとしてのエンタメ色が圧倒的に勝り、ナチスや大戦はあくまでその題材として使った、という見え方でした。

なので、スパイサスペンスとしては、話もテンポよく進むし、話が二転三転していく面白さで全く飽きさせないものの、ややご都合主義的な展開と描写の粗さは気になりました。ナチス物の映画は傑作が多いので、自然と頭でそれらの作品と比較してしまい、骨太感にもやや欠けるかな、というのが正直なところでした。

ただ、このあたりは好みや観方の問題で、この主人公の壮絶な生き様にドップリ入り込めると、途端に重厚かつなんとも重いドラマ性強めのサスペンスに見えるかもしれません。
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