よつゆ

ブラックブックのよつゆのレビュー・感想・評価

ブラックブック(2006年製作の映画)
4.3
ポール・ヴァーホーヴェンによる、第二次世界大戦下ナチスドイツに占領されたオランダで、ユダヤ人であることを隠して生きる女性を描いた傑作。
裏切られ、貶められ、侮辱されながらも強く生きた主人公。
戦争映画でありながら、かなりサスペンス色も強く、観ていてかなりハラハラする、ヴァーホーヴェンらしいエンタメ性にも溢れている。

ナチスドイツを描いた作品は多くあるが、本作は中々の傑作。
様々な人間の私利私欲、思惑を巧みに描いており、めちゃくちゃイライラする。
ヴァーホーヴェンのポテンシャルの高さを感じさせられる。

かなり登場人物たちの相関図が複雑で、物語も容易に理解できるものではない。
ちょっと目を離すと置いていかれてしまうかも。

ヴァーホーヴェンにとって宗教は何か特別な役割を持つのかも知れない。
よつゆ

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