けーはち

ジャイアンツのけーはちのレビュー・感想・評価

ジャイアンツ(1956年製作の映画)
3.3
東部から文化の違う西部に嫁いだ女性を主人公に、開拓の終わり〜太平洋戦争の頃までのテキサスを舞台に描く200分の大河ドラマ。

前半は西部の厳しい環境に適応したり差別とぶつかるエリザベス・テイラーの姿、旦那の姉や現地人たちとの関係性などが見どころだが、後半になると子孫世代が出て歳を取った主人公は影を薄めに家族劇の様相が濃くなり、前半魅力的だったジェームズ・ディーンが石油を掘り当て石油王に成り上がり後、酒浸りで主人公の娘に手を出そうとしたり息子を殴ったりする何だかおかしな憎まれ役にされてしまった。彼の遺作となっているが、微妙な位置付け。時代の波に飲まれておかしくなってしまった人と対比させての古き良き時代の懐古と子々孫々への希望を繋ぐ趣旨は、ワカランでもないのだが……