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夜の歌謡シリーズ 命かれてものblacknessfallのレビュー・感想・評価

3.5
柳ケ瀬ブルースに続く梅宮辰夫さんの夜の歌謡シリーズ。

今回も梅宮辰夫さんはバーテンでプレイボーイ。数人の女を渡り歩いて金と体を頂戴する正真正銘のクズ笑

クズなんだけど前作同様すこぶる魅力的で無邪気な可愛げのあるクズなんで基本モテまくり。
だから、金と出世欲のために女を騙すけど、本人もそれを武器と自覚してるチャーミングさで窮地を切り抜ける。
「嘘なんかついてないよ、僕の眼を見て」キラッ😉てな具合で悪事を重ねる。

でも、今作のクズっぷりはその可愛げで相殺するには無理があるほどやることがひどい。
クズと鬼畜度がパワーアップしてんだよ。

何せ今回は女性を殺しちゃうからね。と言っても事故なんだけど。
金目当て近づいた松岡きっこ(日本人離れした欧米的美女)が梅宮さんの超絶にうまいセックスで血圧が上がりすぎて脳内出血を起こしセックス後に死んでしまう。
不審死なので警察に勾留されるも容疑が晴れ釈放に。
身元引受けにきた内縁の妻(今回は奧さん付きなんだよ)の中原早苗さんに強烈なビンタを喰らう梅宮さん。
ここで、ストップモーションになり梅宮さんの独白が。
「いやぁ、セックスが上手すぎるのも考えもんだよなぁ~下手にやるわけにはいかねえしなぁww」と自嘲気味に。
呆れることにこんなことがあっても全然反省してないんだよ、、笑

普通、こんなことがあれば己を省みて反省したり、また怖くてセックスできなくなったりそしうだけど、梅宮さんはまったく動じずスケコマシに邁進する笑
ある女性から死んだ女性のこと何とも思わないのか?と詰められて、慌てて彼女の眼を盗み飲みかけの紅茶で眼の周りを濡らし嘘泣きをする笑
ギャグっぽく撮ってるけど笑えないよ😂

そして、同じく金目当てでアプローチした桑原幸子(超妖艶セクシー)さんには結婚と店を出すことを餌に事故死した彼女の両親が残してくれた貯金を騙し取る。
騙されたと分かった桑原さんに金の返還を迫られると「そんなの覚えてないよ😁」「水掛け論だろ😏」とヘラヘラとぼけて、挙げ句最後には逆ギレして桑原さんの頬に平手打ちをし突き飛ばす!
あまりの鬼畜クズっぷりに戦慄したよ((゚□゚;))
しかも、桑原さんの役名がおれの母親と同じ名前だったんで何かうまく言えない居たたまれなさが、、笑

こんなんだからいくら梅宮さんのチャーミングを持ってしても今作はまったく感情移入できないし、羨ましさも湧かないんだよ、どんなに美人にモテまくっても。

そこを監督も十分承知してたようで、この後梅宮さんは不運続きでひどい目にあいまくって終る。
かなりひどい目にあうけど、それまでが悪どすぎるから痛快なんだよな笑

基本コメディタッチに軽妙に撮ってはいるけど梅宮さんのやることが酷すぎて笑っていいのか怒っていいのか当惑したけど、クズをクズとして画いてスケコマシのリアルを正確に描写してるし、当時の夜の街をリアリズムで撮ってる(67年だからサイケブームでバーもクラブもサイケ仕様になってる)、見所の多い娯楽作にはなっている不思議なバランスの映画だったな。


今年はコロナのせいであまり映画館に行けなくなり、CSで東映チャンネルを追加したので元々好きだったこともあり東映映画が多くなってしまいました。
そんなわけで、今年最後の映画も東映になりました笑
いい加減でまとまりのないレビュー読んでくれたフォロワーさん、今年もありがとうごさいました😭✨。来年もよろしくお願いします🙇‍♂️⤵️
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