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処女のENDOのレビュー・感想・評価

処女(2001年製作の映画)
4.0
仏語の原題は『妹へ』、英題は『太った少女』。邦題の『処女』そして美しき姉のロキサーヌ・メスエダがメインビジュアルというルッキズムの作為性。妹アナイスのまなざしは中世の宗教画のように鋭い。女性の肉体はそこに確実に存在するが、刺激と阻害の狭間で、精神的な主体性は曖昧だ。だから唐突な暴力的切断で剥き出しにすることにしたのだろう。『ラルジャン』のように理不尽に。シモーヌ・ド・ボーヴォワールへの言及。父は娘に笑顔を強要し、母は社会的な体裁以外娘たちには興味がないようだ『甘い生活』『テオレマ』『デ・ジャ・ヴュ』時代を下るにつれ、ふくよかになるラウラ・ベッティさんの貫禄!素晴らしい。
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