ポンコツ娘萌え萌え同盟

続隠密七生記 龍攘虎搏の決戦のポンコツ娘萌え萌え同盟のレビュー・感想・評価

3.8
碓氷峠の死体から始まる続隠密七生記は、秘文を巡る三つ巴的な戦い1956年の『隠密七生記 剣雲碓氷峠の乱陣』の完結編。前作よりも秘文を巡る争いは激化していく。

物語の面に関しては完結編なこともあってか本作の方が印象深い。
秘文を巡る激動の物語の中で語られるのは、武士の世の儚さ。
それが椿源太郎の視点によって描かれる。辛い運命を辿った椿源太郎は悲しき武士で、世は無情。だけど武士の世ってそんなものかもしれない。

前作と本作で描かれた秘文を巡る争いは、死が漂う武士の世を克明に描いたのかもしれない。それが開幕の碓氷峠の乱戦後の死体が映るところから始まる本作に妙な説得力を感じる。

ただ本作も前作にあった碓氷峠の乱戦が再びありつつも、
前作の源太郎vs三平の豪雨の中での戦いのような場面どマッチしたような舞台の激しさを表す映像はなかったのが残念だった。
だけどやっぱりそれ差し引いてもチャンバラはかっこいい娯楽映画。