爆裂BOX

フリージング・アウトの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

フリージング・アウト(2004年製作の映画)
3.8
銀行強盗働いて逃走中の男女。もう一人の仲間と落ち合う場所につくも、そこには縛られた見知らぬ女性が。実はそこには謎の殺人鬼が潜んでおり、仲間はすでに殺されていた…というストーリー。
あまり知られていない隠れた良作スラッシャー・ホラーです。全体的にかなり70・80年代のホラー映画に影響受けている作品ですね。最初の強盗カートが廃屋に入って不気味な室内を眺めるシーンは「悪魔のいけにえ」の最初の犠牲者達がレザーフェイスの家に迷い込むところと似てましたし、カートの被っていた布袋を被った殺人鬼のヴィジュアルは「13日の金曜日パート2」のジェイソンっぽいですし、ツナギを着ている所や窓の外や登場人物の背後にボーっと突っ立ている所は「ハロウィン」のマイケルのようですね。
主人公のジュリアンはちょっと若い頃のノーマン・リーダス似のイケメンで、根は悪い奴ではないんで、後半人質に取られて巻き込まれた母親を励ましながら娘を探すところは「いい奴やなぁ」とほのぼのしました。あの報われない結末は乗り気ではなかったとはいえ強盗という犯罪に加担した末路としては仕方ないのかな。
最後に殺人鬼の正体明らかになりますが、まあ、オープニングから見てたら誰でもわかりますね。一応わかりやすいように工夫してますけど。
最後も中々不気味な雰囲気で終わらせます。あの母親もネコババしちゃうとは、と思いましたけどアレだけひどい目にあったんだからまああれくらいはいいかな、とちょっと思っちゃいました(良くはないんだけど、本当は)
この邦題とジャケのせいで見逃されがちかもしれませんが、80年代のスラッシャー映画ファンなら見て損はないんじゃないでしょうか。
どうやら続編もあってアレクサンドラ・ダダリオちゃんが出てるようで是非見たいんですが、日本には入ってきてないみたいですねぇ…