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虹をつかむ男 南国奮斗篇のスフィのネタバレレビュー・内容・結末

虹をつかむ男 南国奮斗篇(1997年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

山田洋次監督ワールドで、世界観も思想も好きだし、何より若き日の吉岡秀隆がすごく良い。年上の子持ち人妻に恋する役が似合いすぎてる。自分の仕事に意味を見出せなくて悩んでいて、好きな仕事に一生懸命なカッちゃんに憧れていて、頼りなくて不器用で、惚れっぽくて、惚れた女性にとびきり優しくて。そんな寅さんの甥らしさ満載の満男ではない青年をものすごくリアルに演じている。見た目もかわいらしさとかっこよさが混じり合っててセクシーだし、そりゃ結婚で傷ついたお姉さんグラッと来てしまうよなぁと思う。でも当然、お姉さんは青年が思っているよりずっとしたたかで現実を見ているから、その恋には足を踏み入れない。

なお、西田敏行のセリフ回し(オデオン座の最後を懐古するとこ)、亮の妹の「お兄ちゃん、行かないで!」節子の「バカね」など、男はつらいよを思い出させる場面満載。寅さんファンとしては少し嬉しい気がしつつ、かえって男はつらいよを超えられないとみんなが思ってしまったのかも。

小泉今日子と松坂慶子はさすがの美しさ。小泉今日子は離島出身の美人ていう感じあるし、松坂慶子は当時多分アラフォー?西田敏行に迫るところとか色気がすごい。
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